クライスラー連邦破産法一一条適用
米自動車大手のクライスラーが、日本の民事再生法に相当する連邦破産法一一条の適用を申請した。
法的整理を進めながら、資本提携するイタリア大手のフィアットと再生を目指すことになった。米政府も資金支援する。
経営破綻(はたん)ではあるが、清算ではない。法的な枠組みを通じて再建を図るという点では、とりあえず最悪の事態は免れたと言っていいだろう。
ただ、新たな再建計画が難航し事業の大幅な縮小を強いられれば、失業や関連企業の連鎖倒産などが心配される。部品を納入する日本メーカーにも一段の影響が及びかねない。
米政府には打撃を最小限に食い止める努力を求めたい。
クライスラーは、米経済の象徴的存在だったビッグスリー(自動車大手三社)の一角である。その破綻は米自動車産業が歴史的な転換点を迎えたことを表している。
同社は昨年来、公的支援で命脈を保ってきた。労務費の削減や債務の圧縮、フィアットとの提携が支援継続の条件とされるなか、詰めの交渉で一部債権者と折り合えず、結果的に破産法の申請に追い込まれた。
破産法一一条は、債務など企業の収益を圧迫する「負の遺産」を強制的に断ちきり、事業の再建を図る仕組みだ。ブランド力の失墜などを伴う手法ながら、オバマ米大統領はその回避にはこだわらなかった。
それは、単なる再建ではなく、抜本的な経営改革が不可欠と考えたからだろう。次の時代に求められる商品や開発力を持たなければ、いくら公的資金を注いでも、展望は切り開けない。
オバマ氏が「単独での存続は無理」と、小型車の技術を持つフィアットとの提携を支援の必須条件としたのも当然といえよう。
だがこの先、政府のもくろみ通りに進むかは定かではない。クライスラーはイメージ悪化による顧客離れなどで販売が落ち込んでいる。
フィアットと提携するにせよ、ハイブリッド車や電気自動車など次世代車の開発には時間と巨額の資金が必要だ。販売が上向かなければ、再び資金難に陥る恐れがある。
オバマ氏は記者会見で、再建への全面支援を表明する一方、「申請は復活するための道だ」と自動車産業の将来に期待を示した。
この後にはゼネラル・モーターズ(GM)の再建問題が控える。GMの世界販売台数は八百万台超、債務は約二百七十億ドル(約二兆六千億円)とクライスラーの約四倍もある。
規模が大きすぎ、再建するにはクライスラーと同じ手法は難しいとの見方も強い。経済再生を目指すオバマ政権にとって正念場と言える。
法的整理を進めながら、資本提携するイタリア大手のフィアットと再生を目指すことになった。米政府も資金支援する。
経営破綻(はたん)ではあるが、清算ではない。法的な枠組みを通じて再建を図るという点では、とりあえず最悪の事態は免れたと言っていいだろう。
ただ、新たな再建計画が難航し事業の大幅な縮小を強いられれば、失業や関連企業の連鎖倒産などが心配される。部品を納入する日本メーカーにも一段の影響が及びかねない。
米政府には打撃を最小限に食い止める努力を求めたい。
クライスラーは、米経済の象徴的存在だったビッグスリー(自動車大手三社)の一角である。その破綻は米自動車産業が歴史的な転換点を迎えたことを表している。
同社は昨年来、公的支援で命脈を保ってきた。労務費の削減や債務の圧縮、フィアットとの提携が支援継続の条件とされるなか、詰めの交渉で一部債権者と折り合えず、結果的に破産法の申請に追い込まれた。
破産法一一条は、債務など企業の収益を圧迫する「負の遺産」を強制的に断ちきり、事業の再建を図る仕組みだ。ブランド力の失墜などを伴う手法ながら、オバマ米大統領はその回避にはこだわらなかった。
それは、単なる再建ではなく、抜本的な経営改革が不可欠と考えたからだろう。次の時代に求められる商品や開発力を持たなければ、いくら公的資金を注いでも、展望は切り開けない。
オバマ氏が「単独での存続は無理」と、小型車の技術を持つフィアットとの提携を支援の必須条件としたのも当然といえよう。
だがこの先、政府のもくろみ通りに進むかは定かではない。クライスラーはイメージ悪化による顧客離れなどで販売が落ち込んでいる。
フィアットと提携するにせよ、ハイブリッド車や電気自動車など次世代車の開発には時間と巨額の資金が必要だ。販売が上向かなければ、再び資金難に陥る恐れがある。
オバマ氏は記者会見で、再建への全面支援を表明する一方、「申請は復活するための道だ」と自動車産業の将来に期待を示した。
この後にはゼネラル・モーターズ(GM)の再建問題が控える。GMの世界販売台数は八百万台超、債務は約二百七十億ドル(約二兆六千億円)とクライスラーの約四倍もある。
規模が大きすぎ、再建するにはクライスラーと同じ手法は難しいとの見方も強い。経済再生を目指すオバマ政権にとって正念場と言える。

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